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『昆虫記』(ファーブル/大岡 信 訳) 河出書房新社
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子供たちがまだ幼い頃、寝かしつけるときに、お話をせがまれました。「昔々あるところに・・・」と、何回か話しましたがすぐにネタが尽きてしまいました。そこで、本棚にある本を読むことにしたのですが、子どもたちには難しすぎたり、文の切れ目がわからなくなったりするのです。そんな中で大人気だったのがこの本でした。 しかし、3人の子をいっしょに寝かしつけていたので、ある子は「もっと先を読め」と言うし、別の子は「昨日は先に眠ってしまったから、昨日のところをもう一度読め」と言うし、その日の分を読み始めるまでに毎日ひと悶着が起きました。
翻訳は朝日新聞の「折々のうた」を書いている方です。身近に見られる虫の話だけを選んで、親切な美しい言葉で書いてあります。自分の目で見て自分の頭で考えたことしか信用しないファーブルと大岡信の合作です。
最初はセミの話です。「セミが姿をあらわすのは、毎年夏至のころです。熱い太陽にやかれ、通りがかりの人々にふみかためられてかたくなった地面に、ぽっかりと親指が入るくらいの丸い穴があきます。この穴の奥からセミの幼虫は出てくるのです。」と始まります。その後は、コオロギ、カマキリとおなじみの虫の話が続いていきます。
ファーブルの書いた中身もさることながら、日本語のお手本としてもお薦めいたします。ただ、この本は現在品切れとなっていますので、岩波少年文庫の「ファーブル昆虫記」(大岡 信 編訳)もあわせて紹介します。内容はほぼ同じです。また、図書館等もご利用ください。 |
| 推薦者 |
冨田輝司 氏 (前神奈川県子ども読書活動推進会議委員) |
| ※同名の図書が複数の出版社から出されている場合があります。ここに掲載した出版社名は推薦者が読んだ本によるものです。 |
その他の「心のミルク」は こちら で見ることができます。 |